たまりば

地域と私・始めの一歩塾 地域と私・始めの一歩塾府中市 府中市


信用を売る・・・・・



昨日、商店街リーダー塾の講義を受講して来ました。
講師は岡崎市で「まちゼミ」を立ち上げた松井さんでした。17日(水)の朝日新聞でも大きく採り上げられていましたが、その翌日にご本人の講演を聞けるとは思ってもいませんでした。講演の内容は、「小売店は大規模店に押されて、どんどん閉店している。後継者難でもある。小売店がいくら頑張っても「価格や品揃えでは太刀打ちできないから、売り上げ減も仕方がないと、どんどん廃業する方向に進んでいる。」そこで、諦めずに何かを始めれば何かが変わると立ち上がったのが、商店街副理事長のこの人でした。街なかで、少数の市民を対象に自店の自慢できるものを講義する。「品質の良さや、その作り方、考え方などを惜しみなく公開する。そこでは販売や契約の強制は一切しない。安心して参加し、市民が知りたいことをしっかりと教える。」というコンセプトでの取り組みでした。10年前のスタート時点では2ヶ月で10店舗200人弱の受講でしたが、今年度は3ヶ月で74店舗1800人の受講となりました。この間に売れたのは商品ではなく「顧客が知りたいことを無料で学べる。モノを買う時には、何でも教えてくれ、信頼できる店員さんがその店にいる」 つまり店でのあたたかな交流で育まれた信頼感、そして商品に関する信頼できる知識でした。これが「信用出来る店、買っても安心な店」として市民の意識に入りこんだということになります。こうして、人通りの少なかったその商店街は「店を信頼する市民が固定客として戻って来て、大型店舗のように安く出来ない品物でも、どんどん買ってくれる。売上もどんどん伸びる活気ある街になった。」という話でした。まだまだ成功の事例は尽きないようで、説明しきれず時間が短いことが残念と思えるほどの感動的な話でした。こういう取り組みを始めたのが、新聞に紹介された立川の商店街でした。こういう取り組みをする商店街がどこかにあれば、NPOとして協力したいと考えています。とても有意義な講座でした。